PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2015-

ミュージアム・コンサート通崎睦美(木琴)〜現代美術と音楽が出会うとき

ユニークな活動から多方面でその存在を知られる木琴奏者であり文筆家でもある通崎睦美。現代を生きる若い作家たちのエネルギー溢れる作品の中で優しく語りかける通崎的音楽空間にご期待ください。

プログラム詳細

2015:03:14:19:00:00

■日時・会場
2015.3.14 [土] 19:00開演(18:30開場)
上野の森美術館 展示室

■出演
木琴:通崎睦美
リコーダー: 鈴木俊哉

■曲目
ピットフィールド:ソナタ 〜木琴のための
相馬地方民謡(野田雅巳編):相馬流れ山
細川俊夫:「線1b」(1984/2000 リコーダー版)
モーツァルト:二重奏ソナタ K.292/196cspeaker.gif[試聴]
伊左治 直:スパイと踊子
当摩泰久:斜面のクーラント
高橋悠治:飼いならされたアマリリス
野田雅巳:発明家
ピアソラ:《タンゴエチュード》より 第3番、第4番、第6番

[アンコール]
韓国民謡(野田雅巳編曲):青い鳥

【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


 

出演者

木琴:通崎睦美 Xylophone:Mutsumi Tsuuzaki 1967年京都市生まれ。5才よりマリンバを始める。1992年京都市立芸術大学大学院音楽研究科修了。1991年のデビューコンサート以降、自身でコンサートをプロデュースし、毎回新しい試みに取り組んできた。常に作曲や編曲の委嘱を活発に行い、独自のレパートリーを開拓。ピアノ、ヴァイオリン、リコーダー、アコーディオン、箏を始めとする様々な楽器やダンスとのデュオ、▼続きを見るマリンバ・トリオ、室内楽やオーケストラとの共演など、多様な形態で演奏活動を行っている。
また、2005年2月、東京フィルハーモニー交響楽団定期演奏会(指揮/井上道義)で、木琴の巨匠平岡養一氏が初演した紙恭輔《木琴協奏曲》(1944)を平岡氏の木琴で演奏したことがきっかけで、その木琴と500曲以上にのぼる楽譜やマレットを譲り受けた。以後、彼の軌跡をたどりながら、木琴の新たな可能性を探る活動も始める。2007年7月林光《木琴協奏曲~夏の雲走る》初演。(下野竜也指揮、京都市交響楽団)。また9月にはリサイタル「平岡養一生誕100年記念 通崎睦美リサイタル」(浜離宮朝日ホール)を開催、その模様はNHK-BS『クラシック倶楽部』で放送された。
2013年9月には、平岡養一の音楽人生を描いた書籍《木琴デイズ》を講談社から上梓、それに合わせて東京と京都でリサイタルを開催した。
CDに『MUTSUMI~Songs from Asia』『M×PIAZZOLLA』『届くことのない12通の手紙』『1935』。
一方、2000年頃よりアンティーク着物の着こなしが話題となり、コレクションやライフスタイルが様々なメディアで紹介される。2007年12月にはテレビ朝日『徹子の部屋』に出演、そのコレクションと、木琴の演奏が話題となった。 2004年から2005年にかけて、アサヒビール大山崎山荘美術館、他各所にて、着物から現代美術までの多彩な「好み」を集めた『通崎睦美選展~通崎好み』が開催された。2003年よりゆかたブランド「メテユンデ」のプロデュースも手がける。その他著書に『天使突抜一丁目』『ソデカガミ~銘仙着物コレクション』『通崎好み』『天使突抜367』。

公式サイト http://tsuuzakimutsumi.com/

© 中川忠明
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木琴:通崎睦美 Xylophone:Mutsumi Tsuuzaki

リコーダー:鈴木俊也 Recoder:Tosiya Suzuki アムステルダム音楽院卒業。リコーダーを花岡和生、W.ファン・ハウヴェに師事。リコーダーの可能性と技術の開拓に取り組む。B.ファーニホウ、原田敬子、細川俊夫、伊藤弘之、野平一郎、S.シャリーノ、湯浅譲二といった作曲家たちと共同作業をおこない、彼等の作品を初演する。ウィーンモデルン、チューリッヒ新音楽の日、ガウデアムス、ダルムシュタット、ISCM世界音楽の日々、▼続きを見る秋吉台、パリの秋、武生、ロワイヨモン、コンポージアム、ヨーロッパ・アジア国際現代音楽祭、クランクシュプーレン、トンヨン、フェスティバル・ア・テンポ、メルボルンR.C.オープニングフェスティバル、ルーマニア国際現代音楽祭、アジアーゴ音楽祭、サントリーサマーフェスティバル等の音楽祭にソリストとして参加。ヨーロッパ、アメリカ、アジア各地で現代奏法に関するワークショップやリサイタルを行う。2002年のダルムシュタット夏期講習会講師。東京都交響楽団、セントラル愛知交響楽団等と共演。また、京都府教育委員会の派遣講師「夢大使」として子供たちにもリコーダーを教え、京都府の各小学校だけでなく、国内や台湾の小中学校でも教える。ソロCD『Tosiya Suzuki Recorder Recital』はドイツの音楽ジャーナル、音楽と美学協会より「演奏解釈賞2003」を受賞。名古屋市民芸術祭賞、ダルムシュタット奨学生賞、クラーニッヒシュタイナー音楽賞、中島健蔵音楽賞、創造する伝統賞を受賞。


公式サイト http://www.tosiyasuzuki.com/

© Guido Grugnola
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リコーダー:鈴木俊也 Recoder:Tosiya Suzuki

■曲目解説

ピットフィールド:ソナタ~木琴独奏のための

ピットフィールド(1903-99)は、詩人、彫刻家、家具職人などとしても、多彩な活動を繰り広げたイギリスの作曲家。この作品は、ハレ管弦楽団首席打楽器奏者 E.ウーリスクロフトのために作曲された。1967 年、平岡養一による編曲版が、ペータース社から出版されている。

相馬地方民謡(野田雅巳編):相馬流れ山

福島県相馬地方に伝わる民謡。「流れ山」とは、相馬中村藩祖のふるさと、現在の千葉県流山市を指す。東日本大震災被災地への義援金を募る「通崎睦美木琴コンサート」(2011 年 4 月、京都)で演奏するため編曲された。

細川俊夫:線1b(1984/2000 リコーダー版)

「線」とは、毛筆の線のことで、この曲は、書道を音楽にした作品です。墨の黒には様々な濃淡があり、筆の動きや力強さ、余白などが、奏者の息を通して音楽化されています。元は、フルートの為に書かれ、その後、リコーダーの為とした改訂版です。(鈴木俊哉)

モーツァルト:二重奏ソナタ K.292/196c

モーツァルトの死後、19 世紀になってから、ファゴットとチェロのための二重奏ソナタとして出版された作品だが、自筆譜や筆写譜が現存しないため、オリジナルの編成は不明。原曲の変ロ長調をト長調に移調して、木琴とリコーダーで演奏する。

伊左治 直:スパイと踊子

「謎の紳士と純情可憐な踊子?!」昭和初期の活劇映画、あるいは久生十蘭のミステリの風情を感じさせる。各国の詩文や映画にも造詣が深い伊左治直、面目躍如の作品。2013 年 10 月「通崎睦美リサイタル~木琴文庫 vol.2」(東京/京都)で初演。

当摩泰久:斜面のクーラント

駆け抜ける 6 分間。「2 拍子の中に 3 拍子が混在する『足もとの不確かさ』を面白く感じていただければ幸いです」とは、作曲者からのメッセージ。2012 年 9 月「本村睦幸・通崎睦美デュオコンサート」(東京)で初演。

高橋悠治:飼いならされたアマリリス

「アマリリス」にまつわる 3 つの曲の歴史を辿る。ルネサンス・イタリーから 17 世紀フランス宮廷、そして 19 世紀の小市民のサロンへ。2013 年 10 月「通崎睦美リサイタル~木琴文庫 vol.2」(東京/京都)で初演。

野田雅巳:発明家

タイトルの「発明家」は、A.ピアソラの「革命家」に倣ったものという。風変わりな各曲タイトルは、架空の「発明品」。野田独自のユーモア・センス溢れる作品。2011 年 10 月「通崎睦美リサイタル・木琴文庫 vol.1」(京都)にて初演。 2012 年 9 月「本村睦幸・通崎睦美デュオコンサート」(東京)にて全曲版初演。

ピアソラ:《タンゴ・エチュード》より No.3, 4, 6

1987 年に出版された、フルート又はヴァイオリン独奏のための作品(全 6 曲)。バンドネオンでタンゴを演奏する際の息づかいを、単旋律の楽器でどこまで実現できるか。「エチュード」というタイトルには、演奏者はもとより作曲者にと っての挑戦の思いが込められているのではないか。

※ 木琴とリコーダーのデュオ作品、初演はすべて通崎睦美(木琴)、本村睦幸(リコーダー)による。


主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:上野の森美術館

※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
※ネットオークションなどによるチケットの転売はお断りいたします。

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