東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2015-
オープニング・コンサート~春が来た!
~読響メンバーによる、春の訪れを祝うコンサート
11回目の音楽祭の幕開けを祝い、コンサートマスターの小森谷 巧を中心とした読響のメンバーが、ヴィヴァルディ《四季》や、ウィーンの春に思いを馳せるワルツの数々などをお届けします。名手たちが奏でる"春の宵"をお 楽しみ下さい。
プログラム詳細
2015:03:13:19:00:00
2015.3.13 [金] 19:00開演(18:30開場
東京文化会館 小ホール
■出演
読響メンバーによるアンサンブル
ヴァイオリン:小森谷 巧、伝田正秀、小杉芳之
肥田与幸、島田玲奈、對馬哲男
ヴィオラ:三浦克之、森口恭子
チェロ:木村隆哉、松葉春樹
コントラバス:石川浩之
チェンバロ:廣澤麻美
■曲目
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》
「春」 ホ長調 RV.269
「夏」 ト短調 RV.315
「秋」 ヘ長調 RV.293
「冬」 ヘ短調 RV.297
〜ウィーンの春〜
J.シュトラウス2世:歌劇《こうもり》序曲
ピッチカート・ポルカ
クライスラー:
ウィーン奇想曲
愛の悲しみ
プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
J.シュトラウス2世:
南国のばら
春の声
[アンコール]
J. シュトラウス2世:美しき青きドナウ
ヴァイオリン:小森谷 巧 Violin:Takumi Komoriya 桐朋学園ディプロマコースを経て、ウィーン国立音楽大学、その後英国へ留学。英国王立音大の演奏家ディプロマを首席で獲得し、帰国。リピツァ・ヴァイオリンコンクール、フムル国際コンクールなどで入賞。欧州各地でソロ活動を展開し、高い評価を得る。
ヴァイオリン:伝田 正秀 Violin:Masahide Denda ウィーン国立音大、ウィーン市立音楽院などで、掛谷洋三、中澤きみ子、ゲオルギ・バデフ、ルートヴィヒ・ミュラー、ギュンター・ピヒラーの各氏やアルテンベルク・トリオ・ウィーンに師事。 日本クラシック音楽コンクール全国大会グランプリ、日本音楽コンクール第2位ほか受賞多数。
ヴァイオリン:小杉芳之 Violin:Yoshiyuki Kosugi 1993年東京藝術大学音楽学部入学。第5回日本クラシック音楽コンクール全国大会第3位入賞。1997年東京藝術大学卒業、同大学同声会主催の卒業演奏会に出演。第18回霧島国際音楽祭に於いて特別奨励賞(トヨタ自動車賞)、及び奨学金を授与される。
ヴァイオリン:肥田与幸 Violin:Tomoyuki Hida 鈴木メソードにてヴァイオリンを始める。国立音楽大学附属音楽高校卒業、東京音楽大学卒業、桐朋学園大学研究科修了。神奈川県新人演奏会に出演。鈴木メソード海外公演にて三度ソリストとして出演。イタリアピエディルーコ音楽祭出演。蓼科音楽祭にてジョイントフレッシュコンサート出演。
ヴァイオリン:島田玲奈 Violin:Reina Shimada 全日本学生音楽コンクール大阪大会小学校の部第1位。第1回五嶋みどりレクチャーコンサートに出演。長野アスペン音楽祭にて奨学生に選ばれる。第5回大阪クラシックデビュタントリサイタルにて大阪文化祭参加、奨励賞受賞。宮崎国際室内楽音楽祭、サイトウキネンオーケストラなど、
ヴァイオリン:對馬哲男 Violin:Tetsuo Tsushima 東京藝術大学音楽学部卒業。同大学修士課程在学中、読売日本交響楽団入団。三菱地所賞、アカンサス音楽賞受賞。読売新人演奏会、藝大室内楽定期演奏会、JTが育てるアンサンブルシリーズ等に出演。現在同大学院在学中。第22回かながわ音楽コンクール最優秀賞、神奈川県知事賞受賞。
ヴィオラ:三浦克之 Viola:Katsuyuki Miura 4歳よりヴァイオリンを始める。桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学入学。在学中にヴィオラに転向。卒業後、同大学研究科修了。1995年、ロームミュージックファンデーション主催「夏のスイスセミナー」に参加。2000年読売日本交響楽団に入団。
ヴィオラ:森口恭子 Viola:Kyoko Moriguchi 桐朋学園大学研究科修了。東京音楽大学を首席卒業、併せてNTTdocomoより奨学金を授与される。東京文化会館新進音楽家デビューコンサート、読売新人演奏会に出演。小澤征爾音楽塾オペラプロジェクト、サイトウキネンフェスティヴァル若い人のための室内楽勉強会に参加。
チェロ:木村隆哉 Cello:Takaya Kimura 1970年東京に生まれ、8歳よりチェロを学ぶ。桐朋女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部卒業。その後桐朋学園大学音楽学部研究科へ進む。在学中に第2回宝塚ベガコンクール室内楽部門第1位、合わせて特別賞を受賞。
チェロ:松葉春樹 Cello:Haruki Matsuba 東京藝術大学音楽学部を経て同大学院音楽研究科修了。1988年より2年間ハンガリーのフランツ・リスト音楽院に留学。第5回日本室内楽コンクール(二重奏部門)入賞。文化庁在外研修員としてミュンヘンおよびブダペストに派遣される。
コントラバス:石川浩之 Contrabass:Hiroyuki Ishikawa 茨城県水戸市出身。齋藤順、永島義男、ツォルト・ティバイ、新真二の各氏に師事。1998年東京藝術大学卒業。1998年より2003年まで大阪フィルハーモニー交響楽団(音楽監督: 故朝比奈隆)に在籍。その後2008年まで神戸市室内合奏団(音楽監督: 故ゲルハルト・ボッセ)に在籍。
チェンバロ:廣澤麻美 Cembalo:Asami Hirosawa 東京都立芸術高校音楽科、武蔵野音楽大学および東京藝術大学音楽学部卒業、同大学院修士課程修了。山田貢、鈴木雅明の各氏に師事。藝大安宅賞受賞。91年DAAD 奨学生としてヴュルツブルク音楽大学に留学しG. ウィルソンに師事、マイスターディプロムを取得。
ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集《四季》
《四季》は1725 年に出版されたヴァイオリン協奏曲集《和声と創意の試み》全 12 曲中の第 1 番~第 4 番にあたり、各楽章にはそれぞれの季節の情景を描写した短詩(作者不明)が付されている。
「春」第 1 楽章は、春を迎える歓びに満ちて、鳥のさえずりや小川のせせらぎ、突然鳴りだす雷鳴等、光あふれる情景が音によって描かれる。第 2 楽章ではさらさらと葉擦れの音がする草原でまどろむ羊飼い、第 3 楽章では羊飼いやニンフが牧笛の音にせて踊る様描かれ、春祝祭を謳歌す。
「夏」第 1 楽章では、夏が過酷なものとして描かれており、人も自然も疲弊して不安と嘆きの旋律が支配的となる。第 2 楽章では、追い打ちをかけるように疲れた羊飼いに虫の群れが襲いかかり、第 3 楽章では、夏の厳しさが、雷鳴とどろく嵐となって劇的な自然を演出する。
「秋」第1楽章は、一転して豊作を祝う村人たちの明るい宴の様子となり、第 2楽章は宴の美酒に酔いしれて、心地よい眠りに誘われる静かな秋の夜、第 3 楽章では狩りの情景が生き生きと描写される。
「冬」第 1 楽章では、また過酷な季節が訪れ、冷たい雪の降りしきる厳しい寒さに身震いする。第 2 楽章は、《四季》の中でも有名な旋律。窓外に降る雨を眺めながら、あたたかい暖炉の傍で憩う幸せを描く。第 3 楽章は、氷上を用心深く歩く人、滑って転ぶ人、春の先触れとなる東南風と北風とのせめぎ合い等を描いて季節を締めくくる。
J.シュトラウス 2 世の作品
シュトラウスの代表的な喜歌劇《こうもり》は 1874 年に初演されたウィーン情緒あふれる恋愛喜劇。その「序曲」は、優雅で気品に満ちた躍動感ある音楽となっている。
「ピッチカート・ポルカ」は、弦のピッチカート(弦を指ではじく奏法)で演奏される可愛らしいポルカ。仲が良かった弟ヨーゼフとの合作で、1869 年に作られた。
「南国のばら」は、1880 年に初演された自作の喜歌劇《女王のレースのハンカチ》からの旋律を集めた作品。序奏・主部(4 つのワルツ)・コーダからなり、特に優美な第 1 のワルツの旋律は、誰しも馴染みがあるだろう。
「春の声」は、 1883 年に初演された有名なワルツ。春の訪れに浮き立つような気持ちがあふれる音楽である。
クライスラーの作品
1910 年に出版された《ウィーン古典舞曲集》は、ウィーンの古い舞曲を模した作品だが、その第 2 曲「愛の悲しみ」は第 1 曲「愛の喜び」と対をなし、過ぎた愛を思い返すかのように甘美で哀切なメロディが胸に迫る佳曲である。
「ウィ ーン奇想曲」は、二重唱のように奏される重音が、郷愁あふれるメロディを奏でる。生粋のウィーン子クライスラーならではの温もりを感じさせるワルツである。
「プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ」は、18 世紀イタリアの作曲家・ヴ ァイオリン奏者ガエターノ・プニャーニ原曲による作品として発表されたが、後にクライスラーの完全なオリジナル曲であることが判明した。冒頭主題は一度聴いたら忘れられないほどインパクトのある名旋律である。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会
※掲載の曲目は当日の演奏順とは異なる可能性がございます。
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。
※やむを得ぬ事情により内容に変更が生じる可能性がございますが、出演者・曲目変更による払い戻しは致しませんので、あらかじめご了承願います。
※チケット金額はすべて消費税込みの価格を表示しています。
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