PROGRAMプログラム

東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2013-

ミュージアム・コンサートシャーンドルとアダム ヤーヴォルカイ兄弟
~ヴァイオリンとチェロで奏でるハンガリーの郷愁

ハンガリー出身のデュオ、ヤーヴォルカイ兄弟は、母国ハンガリーをはじめヨーロッパ各地で活躍しています。世界の名匠たちと並びウィーン・コンツェルトハウスにも招かれたふたりの情熱にご期待ください。

プログラム詳細

2013:04:05:18:30:00

© 堀田力丸
■日時・会場
2013.4.5 [金] 18:30開演(18:00開場)[本公演は休憩がございません]
国立科学博物館 日本館講堂

■出演
ヴァイオリン:シャーンドル・ヤーヴォルカイ
チェロ:アダム・ヤーヴォルカイ

■曲目
コダーイ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 op.7 speaker.gif[試聴]
ヴィエニャフスキ(ヤーヴォルカイ編):エチュード・カプリース op.18より
パガニーニ:24のカプリースより
H.W.エルンスト:アイルランド民謡《夏の名残りのバラ》による変奏曲
バルトーク:6つのルーマニア民族舞曲
ヘンデルーハルヴォルセン(ヤーヴォルカイ編):パッサカリア ト短調
リムスキー=コルサコフ:熊蜂の飛行 speaker.gif[試聴]
[アンコール]
パガニーニ:ベニスの謝肉祭
ハチャトゥリアン:バレエ音楽《ガイーヌ》より「剣の舞」
パガニーニ:ラ・カンパネッラ
ラディック:ラークとカナリア

【試聴について】
speaker.gif[試聴]をクリックすると外部のウェブサイト「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」へ移動し、
プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。


出演者

シャンドル&アダム・ヤボルカイ Adam & Sandor Javorkai バルトークやコダーイを生み出した弦の国ハンガリー出身でシャンドル(兄、Vn)とアダム(弟、Vc)のデュオ。国内外のコンクールをことごとく制覇し、ウィーンのグラミー賞として名高い「ウィーン・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」に選ばれる等、ヨーロッパで最も注目を集めている若手。正統派ロマの血を引きジプシーの音楽も弾きこなす。 2012年、ウィーン楽友協会大ホールでのブルーノ・ワルター交響楽団との共演でブラームスの二重協奏曲を演奏する等、ますます注目を集めている。

ヴァイオリン:シャンドル・ヤボルカイ Sandor Javorkai 1976年生まれ。リスト音楽院、ウィーン国立音楽大学にて学び、アイザック・スターン、ティボール・ヴァルガ、ヴラディーミル・スピヴァコフ等に師事。国内外のコンクールで優秀な成績を残し、2009年には弟アダムとともに「ウィーン・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」に選出。ヨーロッパ中の注目を集め、世界各国で公演を行う人気アーティストに登りつめた。

ヴァイオリン:シャンドル・ヤボルカイ Sandor Javorkai

チェロ:アダム・ヤボルカイ Adam Javorkai 1977年生まれ。バルトーク音楽院を経てウィーン国立音楽大学でアンジェリカ・マイやラインハルト・ラツコに師事。ハンガリーの巨匠ミクローシュ・ペレーニやアンナー・ビルスマ、フェレンツ・ラドシュ等の薫陶を受けてきた。2009年、兄シャンドルとともに「ウィーン・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」に選出される。これまでに世界各地から招聘を受けて演奏活動を行っている。

チェロ:アダム・ヤボルカイ Adam Javorkai

■曲目解説

●コダーイ:ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲 op.7
 ハンガリー・ケチュケメート生まれの作曲家コダーイは、ハンガリーの村々を熱心に渡り歩いて口伝えの民謡を集め、それを自身の創作に取り入れて、西欧の音楽芸術との融合を図った。1914年に完成されたこの二重奏曲は、コダーイがまだ無名だった頃の作品であるが、激しく情熱的であり、濃厚な民族色を帯びている。

●ヴィエニャフスキ(ヤーヴォルカイ編):エチュード・カプリース op.18より
 ポーランド出身の作曲家ヴィエニャフスキは、自身も優れた技巧を持つヴァイオリニストだった。全8曲からなる《エチュード・カプリース》は、1855年に書かれた2つのヴァイオリンのための作品である。今回、編曲・演奏されるのはその第1番と第4番。第1番はスラヴォニックな深い抒情を湛えた旋律を持ち、第4番はアップテンポで、非常に技巧的な作品である。

●H.W.エルンスト:アイルランド民謡《夏の名残りのバラ》による変奏曲
 非常に優れた技巧派ヴァイオリニストだったチェコ出身の作曲家エルンストは、イタリアの鬼才パガニーニに惚れ込むあまり、その練習まで覗こうとしたという逸話も残されている。この曲は《6つの多声練習曲》末尾に収められている変奏曲で、日本では「庭の千草」の名で知られるアイルランド民謡を主題に用い、非常に演奏難度の高い作品となっている。

●バルトーク(ヤーヴォルカイ編):6つのルーマニア民俗舞曲
 ハンガリーを代表する作曲家バルトークは、同郷のコダーイから民謡収集の手ほどきを受け、それをまた自身の作曲にも活かした。1915年に書かれた「6つのルーマニア民俗舞曲」は、そんな採集の成果が発揮された作品であり、元来はピアノ独奏曲。それぞれ独自の特徴を持つ6つの民族舞曲からなっており、その変化に富んだ配列が、味わい深い。

●ヘンデル — ハルヴォルセン(ヤーヴォルカイ編):パッサカリア ト短調
 ハンガリーを代表する作曲家バルトークは、同郷のコダーイから民謡収集の手ほどきを受け、それをまた自身の作曲にも活かした。1915年に書かれた《6つのルーマニア民俗舞曲》は、そんな採集の成果が発揮された作品であり、元来はピアノ独奏曲。それぞれ独自の特徴を持つ6つの舞曲からなっており、その変化に富んだ配列が、味わい深い。

●リムスキー=コルサコフ(ヤーヴォルカイ編):熊蜂の飛行
 原曲は、リムスキー=コルサコフの歌劇《サルタン王の物語》の第3幕、王子が熊蜂に姿を変える場面で登場する。蜂の羽音が16分音符の細かい音型で表現されており、演奏会用の小品として様々な楽器用に編曲される人気曲でもある。ヴァイオリニストにとっては難技巧の曲として知られ、その最速演奏記録を更新すべく、ヤーヴォルカイは独自の編曲版を作り、その記録に挑戦し続けているという。


主催:東京・春・音楽祭実行委員会 共催:国立科学博物館

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