東京・春・音楽祭-東京のオペラの森2013-
語りと音楽~《大人も愉しい》グリム童話の世界
誰の膝の上だったのか?思い出せないけれど、グリム童話を覗いた温かな想出。今、読み返すと、それは実に「肉食系」の世界だった。これがお伽話なのか?グリムからの伝言を朗読と解説と音楽で愉しむ豊かな夕べ。
プログラム詳細
2013:04:08:19:00:00
2013.4.8 [月] 19:00開演(18:30開場)[本公演は休憩がございません(終演予定 21:00)]
東京文化会館 小ホール
■出演
語り:山根基世、松平定知、広瀬修子、宮本隆治、好本 惠
ヴィオラ:尾池亜美
クラリネット:吉田 誠
ピアノ:佐野隆哉
■作品
ヤーコプ&ヴィルヘルム・グリム:『グリム童話』より
■曲目
シューマン:おとぎ話 op.132

【試聴について】

プログラム楽曲の冒頭部分を試聴いただけます。
ただし試聴音源の演奏は、「東京・春・音楽祭」の出演者および一部楽曲で編成が異なります。
出演者
語り:山根基世 Motoyo Yamane 1948年、山口県生まれ。1971年、早稲田大学文学部卒。同年、NHK入局。主婦や働く女性を対象とした番組、美術番組、旅番組、ニュース、「ラジオ深夜便」、NHKスペシャル「人体」「映像の世紀」等、大型シリーズのナレーション多数を担当。2005年、女性として初のアナウンス室長。2007年、NHK退職。LLP「ことばの杜」代表。2000年、放送文化基金賞、2009年、徳川夢声市民賞受賞。東京大学客員准教授、女子美術大学講師等歴任。『ことばで「私」を育てる』他、著書多数。
語り:松平定知 Sadatomo Matsudaira 1944年、東京都生まれ。69年、早稲田大学卒。同年NHK入局。「連想ゲーム」や「日本語再発見」を経て、ニュース畑を15年。「その時歴史が動いた」を9年。NHKスペシャルは100本以上を務めた。2007年NHK退職後も、「世界遺産100シリーズ」等で同局のキャスターを務め、藤沢周平作品の朗読をライフワークとしている。10年、第36回放送文化基金賞を受賞。現在、京都造形芸術大学教授、早稲田大学大学院客員教授を務める。著書に『松平定知が選ぶ「その時歴史が動いた」名場面30』他、著書多数。
語り:広瀬修子 Shuko Hirose 1944年、東京都生まれ。1968年、東京大学文学部心理学科卒。同年、NHK入局。教養、報道、ニュースの他、NHKスペシャル、司会、朗読等に幅広く活躍。分かりやすく、聞きやすく、そして穏やかに沁みこむその語りは、番組ナレーションにひとつのスタイルを確立した。2005年、NHK退職。現在、跡見学園女子大学文学部コミュニケーション文化学科教授として後進を指導している。
語り:宮本隆治 Lyuji Miyamoto 1950年、福岡県生まれ。73年、慶應義塾大学卒。同年NHK入局。「NHK紅白歌合戦」の総合司会を95~2000年にかけて担当する等、主に音楽・芸能番組の司会で活躍。07年NHK退職。声帯模写を得意とする等、気さくな人柄が朗読に新しい世界を拓く。現在、テレビ東京「木曜8時のコンサート 名曲!にっぽんの歌」、チャンネル銀河「Talk Bar銀河」、歌謡ポップスチャンネル「宮本隆治の歌謡ポップス一番星」、テレビ朝日「若大将のゆうゆう散歩」(ナレーション)等、多方面に出演している。
語り:好本 惠 Reading:Megumi Yoshimoto 1954年、東京都出身。76年、東京女子大学卒。同年NHK入局。81年からフリーアナウンサー。「きょうの料理」「すくすく赤ちゃん」「NHK俳壇」「ペット相談」等で司会者として活躍。現在、医療・健康・暮らし等をテーマにシンポジウムのコーディネーターも務める。十文字学園女子大学特任教授。立正大学、NHK文化センタ-の講師。2010年9月「ことばの杜」に7人目のメンバーとして参画。
ヴァイオリン:尾池亜美 Ami Oike 1988年、東京生まれ。3歳よりヴァイオリンを始める。2003年、第11回日本モーツァルト音楽コンクールに最年少で入賞。08年、第11回江藤俊哉ヴァイオリンコンクール優勝。09年、第78回日本音楽コンクール第1位、併せて岩谷賞(聴衆賞)、レウカディア賞、鷲見賞、黒柳賞受賞。11年、第2回RNCMマンチェスター国際ヴァイオリンコンクール優勝、委嘱課題曲最優秀演奏賞。
クラリネット:吉田 誠 Makoto Yoshida 1987年、兵庫県生まれ。5歳よりピアノを、15歳からクラリネットを始める。2006年、東京藝術大学入学後、渡仏。08年フランス地方国立リュエル・マルメゾン音楽院を審査員満場一致の最優秀賞並びにヴィルトオーゾ賞を得て、高等課程を最短2年で卒業。財団法人ロームミュージックファンデーション奨学生としてパリ国立高等音楽院に首席入学し、
ピアノ:佐野隆哉 Takaya Sano ダイナミックにして繊細。天性のイマジネーションから織りなす「色彩感」と「叙情性」に満ちた“実力派”ピアニスト。1980年、東京生まれ。都立芸術高校、東京藝術大学を経て、同大学院修士課程を修了。2005年に渡仏後、パリのスコラ・カントルム高等課程を最優秀で修了。その後、日本人男性として初めてパリ国立高等音楽院・第3課程研究科(博士課程)からの入学を許可され、
シューマン:おとぎ話 op.132
シューマンの晩年1853年に書かれた作品だが、53年と言えば、シューマンが若きブラームスと出会い、彼の音楽性に将来の希望を見出した年でもあった。その一方で数年来、心身の不調を抱え続けてきたシューマンは、翌54年にはライン川への投身自殺を図り、エンデニヒの精神病院に収容されてしまう。しかしこの作品は、そんな暗い影の片鱗すら感じさせないほど穏やかで美しく、ロマン的な曲想が羽ばたいている。
ヴィオラ、クラリネット、ピアノという珍しい編成の室内楽であり、音域も近いヴィオラとクラリネットが、軽やかに流れるようなピアノ伴奏のうえで、息の合った掛け合いをみせる。この曲は、弟子のアルベルト・ディートリヒに友情を込めて献呈された。
主催:東京・春・音楽祭実行委員会/有限責任事業組合ことばの杜