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東京・春・音楽祭-東京のオペラの森 2016 -

アーティスト

イルダール・アブドラザコフ (バス) 今日、もっとも引く手あまたのバス歌手の一人として、そのキャリアを築いてきた。2001年、25歳でミラノ・スカラ座にデビューして以来、ロシア出身のアブドラザコフは、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場、ウィーン国立歌劇場、ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場といった世界の一流オペラハウスで、重要な役を担うようになった。力強く、洗練された声質は、舞台上の圧倒的な存在感とあいまって、「押しの強い声、美しいレガート、豊富な技巧▼続きを見る――すべてにおいて素晴らしいバス歌手である」(「インデペンデント」紙)と、評論家にも好意的に迎えられた。コンサート出演にも精力的で、ロンドンのBBCプロムス、ニューヨークのカーネギー・ホール等で、シカゴ交響楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団といった世界の一流オーケストラと共演している。 2015/16シーズンは、ベルカント・レパートリーにおけるいくつかの気に入った役に立ち戻る。まずは9月にメトロポリタン歌劇場でドニゼッティ《アンナ・ボレーナ》の再演に出演し、絶賛されたヘンリー8世役でタイトルロールを歌うソンドラ・ラドヴァノフスキーの相手を務め、1月にはニューヨークに戻って「テューダー・クイーン三部作」の再演2演目に出演。ヨーロッパでは、パリ・オペラ座で《セビリアの理髪師》ドン・バジリオを演じる。ヴェルディ作品では、《レクイエム》をルクセンブルク・フィルハーモニーで、続いて4月に《アッティラ》再演をモンテカルロ・オペラ座で務める。5月には、リッカルド・ムーティと、ストックホルム・コンサートホールで《マクベス》の2つの演奏会公演に出演。その他、12月にモスクワで、ウラディーミル・スピヴァコフ指揮ロシア・ナショナル・フィルハーモニー管弦楽団とリムスキー=コルサコフ《モーツァルトとサリエリ》に出演。また、15年8月にガラコンサートで開校したエレナ・オブラスツォワ国際音楽アカデミーでは、オブラスツォワ本人から14年に芸術監督の指名を受けており、そこで指導する予定もある。 メトロポリタン歌劇場にデビューして10年以上になり、同歌劇場では重要な役を担うようになった。前シーズンは、ジェームズ・レヴァイン指揮リチャード・アイル新演出の《フィガロの結婚》でタイトルロールを務め、歌劇場のシーズン・オープニングガラを飾った。また、以前に歌った新演出のボロディン《イーゴリ公》タイトルロールはドイツ・グラモフォンから発売のDVD/ブルーレイに収められている。その他、メトロポリタン歌劇場における主な役としては、2011/12シーズンのオープニングでアンナ・ネトレプコと共演した《アンナ・ボレーナ》ヘンリー8世役のデビュー、ムソルグスキー《ホヴァーンシチナ》ドシフェイ、2種類の演出で《カルメン》エスカミーリョ、リッカルド・ムーティ指揮でヴェルディ《アッティラ》新演出版のタイトルロール等が挙げられる。ミラノ・スカラ座では、ムーティ指揮のもと2004/05シーズンの歌劇場リニューアル・コンサートに出演した。同シーズンで演じたロッシーニ《モーゼとファラオ》モーゼはCD/DVDに収録されており、同じ役で09年にムーティ指揮・新演出版でザルツブルク音楽祭にデビュー。ローマにおいてもイタリア人指揮者のもとで演じている。09年、ロンドンのロイヤル・オペラ・ハウスにデビューし、アントニオ・パッパーノ指揮のヴェルディ《レクイエム》に出演、次にこの歌劇場に出演した時は《セビリアの理髪師》ドン・バジリオを歌った。《フィガロの結婚》タイトルロールは、1998年のサンクトペテルブルクのマリインスキー劇場デビューへのきっかけとなった役である。その他に演じた代表的な役は、モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》タイトルロールとレポレッロ、グノー《ファウスト》とベルリオーズ《ファウストの劫罰》のメフィストフェレス、ベッリーニ《ノルマ》オロヴェーゾ、ロッシーニ《イタリアのトルコ人》セリム、《セミラーミデ》アッスール等。ヴェルディ作品への出演も特筆すべきであり、《ルイザ・ミラー》ヴァルター、《オベルト》タイトルロール、《アッティラ》アッティラ、《マクベス》バンクォー等が挙げられる。 実質的には欧米の主要な歌劇場のほとんどに出演経験がある。さらに付け加えるならば、バルセロナのリセウ大劇場、マドリードのテアトロ・レアル、パリのオペラ・バスティーユ、サンフランシスコ・オペラ、ワシントン・ナショナル・オペラ、ロサンゼルス・オペラでも歌ったことがある。コンサートでは、ロシア、イタリア、日本、アメリカでリサイタルを行なったことがあり、シカゴ交響楽団、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、バイエルン放送交響楽団、ロッテルダムフィルハーモニー管弦楽団、フランス国立管弦楽団、ミラノ・スカラ座フィルハーモニー管弦楽団、ローマ聖チェチーリア国立音楽院管弦楽団等とも共演している。また、共演した有名な指揮者には、リッカルド・ムーティ、ヴァレリー・ゲルギエフ、ジェームズ・レヴァイン、ジャナンドレア・ノセダ、ベルトラン・ド・ビリー、リッカルド・フリッツァ、リッカルド・シャイー、アントニオ・パッパーノ等がいる。 デビュー・ソロアルバム『パワー・プレイヤーズ』は、有名なロシア・オペラのバス役を歌ったもので、14年にデロス・レーベルより発売され、絶賛を浴びた。リッカルド・ムーティ指揮シカゴ交響楽団と収録したヴェルディ《レクイエム》はグラミー賞を受賞。また、デッカからはリッカルド・シャイー指揮ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団と未出版のロッシーニのアリアを、EMIクラシックスからはムーティ指揮バイエルン放送交響楽団とケルビーニ《荘厳ミサ曲》を発売している。シャンドス・レーベルには、ジャナンドレア・ノセダ指揮BBCフィルハーモニックと、ショスタコーヴィチ《ミケランジェロの詩による組曲》及びラフマニノフ《けちな騎士》を収録。ミラノ・スカラ座の《モーゼとファラオ》、ビルバオでの《オベルト》、パルマでの《ノルマ》、メトロポリタン歌劇場の《ランメルモールのルチア》等のDVDもリリースされている。ヴェルディ生誕200年にあたる2013年5月には《アッティラ》タイトルロールで、マリインスキー・レーベルの初オペラDVD/ブルーレイを不朽のものとした。 1976年、バシコルトスタン共和国の首都ウファで生まれる。両親はともに芸術家であり、母は画家、亡き父はディレクターだった。4歳で、父親の舞台と映画で演技を始め、この幼い頃の経験が、芸術の道を歩む上で大いなる励みとなっている。ウファ国立芸術院を卒業後、バシキリアン・オペラ、バレエ・シアターに参加。90年代終わりに、イリーナ・アルヒーポワにちなんだモスクワ・グランプリ、グリンカ国際声楽コンクール、リムスキー=コルサコフ国際コンクール、オブラスツォワ国際コンクールと、権威あるコンクールで立て続けに優勝する。そして2000年パルマでのマリア・カラス国際声楽コンクール優勝が、彼を国際的な舞台へと押しやり、翌年のミラノ・スカラ座デビューへと導いたのである。07年より、音楽とブランド価値をプロモーションする「ゼニア&ミュージック・プロジェクト」のブランド大使を務めている。これは1997年にエルメネジルド・ゼニアによって設立された慈善提唱ブランドで、アブドラザコフのコンサート衣装は、すべてこのデザイナーによって提供されている。▲プロフィールを閉じる

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